「村田諒太選手に続け」ボクシング界期待のミドル級 森脇唯人選手「出場は当たり前、金メダルを目指す」

「村田諒太選手の再来」と言われる森脇唯人選手
「村田諒太選手の再来」と言われる森脇唯人選手「村田諒太選手の再来」と言われる森脇唯人選手

「世界で一番競技人口の多いミドル級にこだわって戦っていきたい」

プロボクサーでWBA(世界ボクシング協会)王者の村田諒太選手がロンドン2012オリンピックで金メダルを獲得したミドル級。最も熾烈な階級と言われるそのミドル級で「村田諒太選手の再来」と期待されているのが23歳の森脇唯人選手です。

持ち味はスピード
持ち味はスピード持ち味はスピード
188センチの長身、恵まれたリーチ
188センチの長身、恵まれたリーチ188センチの長身、恵まれたリーチ

テストイベント「READY STEADY TOKYO-ボクシング」(主催:公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)でも切れのいい動きやパンチを見せ、決勝まで進みました。

森脇選手は188cm。「両親に感謝したい」と話すその恵まれた体格とリーチに加え、持ち味は「スピード」。このテストイベントではコンディショニングを優先して準備したことで、試合でその強みをより生かすことができたといいます。

「テストイベントということで、試合前までのアップのやり方や自分のボクシングの引き出しを増やして試してみるとか、自分の中でもテストの気持ちで臨みました。今までは試合の前日までハードな動きやアップをしていましたが、今回は試合の1、2日前からあまり動かず体のケアを優先にして臨んだので、武器のスピードも出せて、いい動きができたと思います。これからはその方向でいこうと思いました」と手ごたえを感じ、笑顔を見せました。

日本代表としての誇り
日本代表としての誇り日本代表としての誇り

テストイベントの会場は東京2020オリンピックの競技会場、国技館。大舞台での試合について苦い思い出があると明かしました。思い出すのは2018年、日本の代表として出場したアジアの競技大会。プレ大会で優勝し、メダルを期待されながら1回戦負け。

「総合的によくなかったということもありましたが、雰囲気に負けたという感じでした。出たことで満足してしまって、雰囲気にのまれてしまった」

オリンピックという大舞台でその失敗を繰り返さない。そのため海外の盛り上がった雰囲気の中で試合をするなど経験を積んできたといいます。今回のテストイベントでも、「ただ自分がいいパフォーマンスをすることだけを意識してやっていました。緊張する中でも特別感はなく、国技館はオリンピック会場だという雰囲気にのまれずにできたかなと思います。終わってみてすごい会場だったなって思いました」。

オリンピック会場の国技館という雰囲気にものまれずに
オリンピック会場の国技館という雰囲気にものまれずにオリンピック会場の国技館という雰囲気にものまれずに

「陸上でいう長距離と短距離ぐらい違う」アマとプロ

3分、3ラウンドだったらアマチュアの選手が圧倒すると思う

オリンピックのボクシング競技は長くアマチュア選手のみの参加でしたが、前回のリオデジャネイロ2016オリンピックからプロ選手も参加できるようになり、東京2020オリンピックから日本もプロ選手の参加が認められ、ミドル級にもプロ選手が参戦してくる可能性も。それでも森脇選手は、「そんなに考えていないです。3分、3ラウンドだったらアマチュアの選手が圧倒すると思うので。(プロは12ラウンドなので)、陸上でいう長距離と短距離ぐらいルールも試合展開も違います。もしオリンピックでプロの選手と対戦することがあっても、そこはやっぱりアマチュア、自分の舞台なので、アマチュア代表として負けないようにしたい」ときっぱり言い切りました。

プロ選手が参戦しても「負けない」
プロ選手が参戦しても「負けない」プロ選手が参戦しても「負けない」

「東京で金メダル、パリで2連覇」

東京2020オリンピックに出場するには、アマチュアボクサーが挑む国内最高峰の大会で優勝することが前提。森脇選手はその大会を2017年、2018年と連覇しています。

「オリンピック出場は当たり前。オリンピックでメダルの色を変えていく、もちろん金メダルを目指します。自分の持ち味のスピードももちろん上げて、フィジカル面でも気持ちでも、オリンピックチャンピオンにふさわしい人格を持った選手になれるように練習していきたいと思います」

フィジカル面でも気持ちでも
フィジカル面でも気持ちでもフィジカル面でも気持ちでも
オリンピック王者にふさわしい選手に
オリンピック王者にふさわしい選手にオリンピック王者にふさわしい選手に

ボクシング競技の楽しさについて尋ねると、それは「非日常的なところ」で、「普通に生きていて海の向こうの人たち、海の向こうの選手と殴り合うことなんてない。それをちゃんとルールがある競技として、拳を交えられるというのは刺激になる。やっている自分も刺激になりますし、観ている方も刺激になると思うので、そういう面が面白いし、いいスポーツだと思います。観たらきっと、女性の方だったらボクササイズ、子どもだったらボクシングをやりたくなると思います。そう思っていただけるようなパフォーマンスをしたいと思います」と語ってくれました。

自分が結果を出せば、もっとボクシングを好きになってもらえる、やりたいと思う子どもたちが増える。そのためにも「金メダルを取る」。森脇選手はそう心に誓いながら、オリンピックのリングに立つ日を待っています。

村田選手のことはリスペクトしています

最後に、どうしても比べられることの多い村田選手について尋ねてみると、「「村田諒太の再来」とか「村田選手に続いて」とかよく言われますし、もちろん村田選手のことはリスペクトしています。それでも、そこは自分自身を持って、「森脇登場」と言われるように頑張っていきたい。パリ2024オリンピックまでアマチュアを続けて、大きく言えば、オリンピック2連覇を目指します。みんなの心に残るような選手になりたいです」

まずは東京2020オリンピックから。国技館に金メダルゴングが鳴り響くその時が楽しみです。

観た方がボクササイズやボクシングをやりたくなるような試合をしたい
観た方がボクササイズやボクシングをやりたくなるような試合をしたい観た方がボクササイズやボクシングをやりたくなるような試合をしたい

READY STEADY TOKYO-ボクシング結果

ボクシング競技について

オリンピックのボクシングには、試合時に自分のコーナー色のランニングシャツとトランクスを着用するというプロの試合にはないルールが加えられている。またラウンド数もプロとは違い、男子は3分×3ラウンド、女子は3分×3ラウンドの短期決戦であり、ファーストラウンドから積極性のある技術や戦術の展開によって競技を支配することが要求される。

競技紹介

会場紹介